AIモデルと学習データ

お客様のデータをモデル学習に使うかどうか、設定方法、著作権法上の整理です。

Pulseでお預かりした会議の音声、文字起こし、ノート、アップロードされた資料、チャットのやり取りを、AIモデルの学習に使うかどうかは、ご利用のプランによって扱いが異なります。この記事では、プランごとの扱い、設定のオンとオフで何が変わるのか、どこで変更するのか、そして法律上どう整理されるのかを説明します。

チームプラン Enterpriseプラン

補足

法人プラン(チームプラン・Enterpriseプラン)でお預かりするデータは、モデルの学習に利用しません。無料プランと個人プランでは既定でオンになっており、利用者ご自身がいつでもオフにできます。プランごとの扱いは「プランごとの扱い」の節にまとめています。

設定のオンとオフで何が変わるか

次の表は、設定を切り替えられる無料プランと個人プランについての説明です。法人プランは「オフ」の列と同じ扱いになります。

設定 データの扱い
オフ データがモデルの学習に使われることはありません。文字起こし、要約の生成、チャットの回答生成、検索など、Pulseの機能を提供するための処理にのみ使用します
オン Pulseの精度を上げるための学習に使われることがあります。この場合も、特定の個人を識別できないように加工したうえで扱います

どちらの設定でも、データが外部のモデル提供事業者の学習に使われることはありません。UNCHAIN株式会社は、文字起こしや要約の生成を委託する事業者との間で、送信されたデータを当該事業者の機械学習に利用しないことを契約上定めています。

編集注記

学習への利用に関する記述は、この記事、セキュリティ・プライバシーに関するFAQ、プライバシーポリシーの3か所に出てきます。UNCHAIN株式会社の実装を確認したうえで、3か所を同じ内容に保ってください。確認していただきたいのは次の2点です。

  1. プランごとの扱い(無料・個人は既定でオン、法人プランは利用しない)が実装と一致しているか。プラン名も実際のプラン構成に合わせてください。
  2. 「特定の個人を識別できないように加工」の実態が、個人情報保護法上の仮名加工情報(第41条)にあたるのか、匿名加工情報(第43条)にあたるのか、いずれにも至らない識別子の削除にとどまるのか。匿名加工情報には施行規則に定める加工基準があり、会議の自由発話テキストでこれを満たすのは容易ではありません。確認できない場合は「匿名化」という語を避け、上表のとおり「特定の個人を識別できないように加工したうえで」と書いてください。

プランごとの扱い

プラン 学習への利用 設定できる人
無料プラン・個人プラン 既定でオン 利用者本人が、[設定]→[環境設定]→[データと共有]からいつでもオフにできます
チームプラン 学習に利用しません 委託の範囲を超える取扱いに当たるため、既定でオフであり、利用者側で有効化する設定もありません。管理者はワークスペース全体の設定を確認できます
Enterpriseプラン 学習に利用しません 同上。委託の範囲を超える取扱いに当たるため、既定でオフであり、利用者側で有効化する設定もありません

法人プラン(チームプラン・Enterpriseプラン)でお預かりするデータについて、UNCHAIN株式会社はお客様から個人データの取扱いの委託を受ける立場にあります。委託先は委託された業務の範囲を超えて個人データを取り扱えないため、この枠組みの下では学習への利用が選択肢になりません。根拠は「委託として預かるデータの扱い」の節で説明します。

設定を変更する手順

設定を切り替えられるのは無料プランと個人プランです。法人プランでは切り替えの項目そのものがないため、管理者が現在の状態を確認する手順をあわせて示します。

無料プラン・個人プランで自分の設定をオフにする

  1. 設定を開く

    Pulseのデスクトップアプリを開き、[設定]を開きます。

  2. 環境設定を選ぶ

    左側のメニューから[環境設定]を選びます。

  3. データと共有の項目を探す

    [データと共有]の中にある、モデル改善のためのデータ利用の設定を探します。

  4. 設定をオフに切り替える

    トグルをオフにします。変更はすぐに反映され、以後に作成したノートと文字起こしは学習に使われません。

確認
  • [データと共有]のモデル改善に関するトグルがオフになっている
  • 機微な内容を扱う会議を記録する前にオフにした

管理者がワークスペース全体の設定を確認する

法人プランでは学習への利用が既定でオフであり、有効化する設定はありません。管理者は次の手順で、ワークスペースの現在の状態を確認できます。

  1. ワークスペース設定を開く

    [設定]から[ワークスペース]、[一般]の順に開きます。

  2. データセキュリティの項目を開く

    [データセキュリティ]の項目で、モデル学習への利用の状態を確認します。

  3. 表示を社内の説明に使う

    表示された内容は、社内のセキュリティ審査や委託先審査の回答としてそのままご利用いただけます。

図画面キャプチャ: 設定画面の「データと共有」セクション

モデル改善のためのデータ利用のトグルと、その下に説明文が表示されている状態。

設定の変更は過去にさかのぼりません

無料プランと個人プランで設定をオフにすると、それ以降に作成されたノートおよび文字起こしは学習に使われません。一方、設定を変更する前のデータが学習に使われていたかどうかについて、UNCHAIN株式会社は個別に遡って確認することができません。法人プランでは学習への利用自体を行わないため、この問題は生じません。

注意

すでに学習に用いられたデータをモデルから取り除くことは、技術的にできません。機微な内容を含む会議でPulseを使う予定がある場合は、その会議を記録する前に設定をオフにしてください。

使用しているモデル

Pulseは、要約ノートの生成にあたって複数のモデルを組み合わせて使用しています。会議の種類や用途によって適したモデルが異なるため、UNCHAIN株式会社は継続的に評価を行い、使用するモデルを切り替えています。

チャットで会議の内容について質問する場合は、使用するモデルを利用者が選べます。選択できるモデルの一覧と、それぞれの特徴はモデルの選択についてをご覧ください。

現時点では、お客様ご自身が用意したモデルをPulseに接続してお使いいただくことはできません。文字起こしと要約には、UNCHAIN株式会社が選定したモデルを使用します。法人向けの機能として検討は行っていますが、提供の時期は未定です。

個人情報保護法上の整理

会議データの学習への利用は、個人情報保護法では「利用目的の範囲内かどうか」と「委託の範囲内かどうか」の2つの問題になります。順に整理します。

利用目的との関係

会議の音声、文字起こし、ノート、話者名は、参加者の氏名やカレンダーの情報と容易に照合できるため、通常は個人情報にあたります。

法令個人情報保護法 第17条第1項(利用目的の特定)/第18条第1項(利用目的による制限)

個人情報を取り扱うにあたっては、利用目的をできる限り特定しなければならず、特定した利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱うには、原則として本人の同意が必要です。会議データをAIモデルの学習に用いる場合、「サービス向上のため」という記載では特定として不十分となる可能性が高いため、UNCHAIN株式会社は学習への利用を独立した利用目的として整理し、対象となるデータの範囲と設定による変更の可否を書き分けています。

利用目的の全文はプライバシーポリシーに掲載しています。

委託として預かるデータの扱い

法令個人情報保護法 第27条第5項第1号(第三者提供の制限)/第25条(委託先の監督)

利用目的の達成に必要な範囲内での委託に伴う個人データの提供は、第三者提供にあたりません。一方、委託先は委託された業務の範囲を超えて当該個人データを取り扱うことができず、委託元には委託先に対する監督義務があります。

法人プラン(チームプラン・Enterpriseプラン)でお預かりする会議データについては、UNCHAIN株式会社がお客様から取扱いの委託を受ける立場にあります。学習への利用は委託された業務の範囲を超える取扱いに当たるため、この枠組みの下では、お客様の会議データをUNCHAIN株式会社自身のモデル学習に用いません。これが、法人プランで学習への利用を設けていない理由です。

外部のモデル提供事業者に送信する場合

外部のモデル提供事業者へデータを送信する場合、UNCHAIN株式会社は次の条件を満たす事業者のみを選定しています。

  1. 送信されたデータをモデルの学習に利用しないことが契約上定められていること
  2. データの保持期間が明示され、必要な期間を超えて保持されないこと
  3. 個人情報保護法第25条に基づく委託先の監督が可能な体制であること

モデル提供事業者が日本国外に所在する場合、お客様の個人データが外国に移転されることになります。委託であっても越境移転の規制は適用されるため、UNCHAIN株式会社は同法第28条に基づく対応を行っています。移転先の国名、当該国の制度、講じている措置、ご本人からのお求めに応じた情報提供の方法はプライバシーポリシーの「外国にある第三者への提供」に記載しています。要点だけを知りたい場合はセキュリティ・プライバシーに関するFAQをご覧ください。

著作権法上の整理

会議で使用した資料や、講演・プレゼンテーションのような発言には、第三者の著作物が含まれることがあります。

法令著作権法 第30条の4(著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用)

著作物に表現された思想または感情を自ら享受し、または他人に享受させることを目的としない場合には、必要と認められる限度で利用できると定めています。同条第2号は「情報解析」の用に供する場合を掲げており、機械学習のための利用がここに含まれます。ただし同条にはただし書があり、「当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合」には適用されません。

もっとも、著作権法上利用できることと、契約上および個人情報保護法上許されることは別の問題です。会議の記録には、参加者の個人情報、業務上の秘密、取引先との秘密保持契約の対象となる情報が含まれます。これらの取扱いを規律するのは著作権法ではなく、個人情報保護法とお客様とUNCHAIN株式会社との契約です。

このためUNCHAIN株式会社は、著作権法上の可否にかかわらず、学習への利用の根拠を法律上の一般的な許容規定には置いていません。無料プランと個人プランではお客様ご自身の設定を根拠とし、法人プランでは委託の範囲を超えるため学習に利用しません。

うまくいかないときは

  • 設定画面に該当の項目が見当たらない: 法人プラン(チームプラン・Enterpriseプラン)では学習への利用を行わないため、オンとオフを切り替える項目自体が表示されません。ご利用中のプランはプランと支払いでご確認ください。
  • 社内の審査で「学習に使われないこと」の証跡を求められた: 管理者がワークスペース設定の[データセキュリティ]の表示を確認し、その内容を回答にお使いください。書面での説明が必要な場合は営業窓口にご相談ください。
  • すでに記録した会議を学習の対象から外したい: 該当するノートと文字起こしを削除してください。削除の手順はノートの削除をご覧ください。

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