AIモデルの選び方

標準モデルと推論モデルの違い、用途ごとの選択、処理時間とコストの考え方です。

チャットとレシピは、既定では対象や質問の内容に応じてAIモデルを自動で選びます。プランによっては、標準モデルと推論モデルを手動で指定することもできます。この記事では、それぞれの特徴、選ぶ基準、指定できる範囲を説明します。

チームプラン Enterpriseプラン

補足

モデルを手動で指定できるのは、チームプランとEnterpriseプランです。無料プランでは自動選択のみを利用できます。自動選択の内容と、用途ごとの向き不向きは、どのプランでも共通です。

利用できるモデルについて

Pulseで利用できるAIモデルの種類と構成は、提供の状況に応じて変更される場合があります。この記事では、個別のモデル名ではなく「標準モデル」「推論(思考)モデル」という機能上の分類で説明します。実際に選べる選択肢は、アプリのモデル選択欄でご確認ください。

自動選択

モデルの選択を「自動」にしておくと、チャットを開いた場所と質問の内容に応じてモデルが選ばれます。ほとんどの用途では、自動のままで問題ありません。

手動で切り替えるのは、時間をかけてでも詳しい出力が欲しいとき、または処理を短時間で終わらせたいときです。

標準モデル

標準モデルは、日常的な作業のために用意された汎用のモデルです。応答が返るまでの時間が短く、短い質問や定型的な出力に向いています。

次のような場面に適しています。

  • 会議の内容について短い質問をする
  • 打ち合わせから持ち帰り事項を抜き出す
  • 話された内容を短くまとめる
  • 短いメールやメッセージの下書きを作る

推論(思考)モデル

推論モデルは、答えを出す前に段階的に考えを進めるモデルです。長い文書の作成や、複数の情報を突き合わせる分析に向いています。標準モデルより応答までの時間が長くなります。

推論モデルを使うと、回答の上に「〇秒思考しました」といった表示が出ます。この表示を開くと、どのような順序で結論に至ったかを確認できます。判断の根拠をたどりたいときや、出力をそのまま社内で使う前に検証したいときに役立ちます。

図画面キャプチャ: 推論モデルの思考過程の表示

回答の上部に思考時間を示す行があり、選ぶと検討の過程が段階ごとに展開されている状態。

次のような場面に適しています。

  • 複数の会議を比較して、共通する論点や傾向を導き出す
  • 複数の関係者の発言をもとに方針を検討する
  • 選択肢ごとの利点と懸念を整理する
  • 結論そのものではなく、結論に至る筋道を確認したい

プランごとに指定できる範囲

プラン モデルの指定
無料プラン 自動選択のみ
チームプラン 自動選択、または標準モデル・推論モデルから手動で選択
Enterpriseプラン 自動選択、または標準モデル・推論モデルから手動で選択。一部のモデルは管理者が有効にするまで選べません
編集注記

プラン名(無料プラン/個人プラン/チームプラン/Enterpriseプラン)は仮称です。UNCHAIN株式会社の実際のプラン区分に合わせて書き換えてください。個人プランで手動選択ができるかどうかは参照元の記事に記載がないため、確認のうえ上の表に行を追加してください。あわせて、プランごとのチャットの利用回数の上限、推論モデルの利用回数の上限、超過時の扱いも参照元に記載がありません。UNCHAIN株式会社の料金仕様に合わせて追記してください。プランと請求の全般はプランと支払いを参照します。

用途ごとの選び方

出力が長く、内容が複雑になるほど推論モデルが向きます。短い確認や決まった形式の出力は、標準モデルのほうが待ち時間が短く済みます。

やりたいこと 向いているモデル
1件の会議を要約する 標準モデル
決定事項と次の行動を抜き出す 標準モデル
打ち合わせをもとに短い連絡文を書く 標準モデル
「あの件はどう決まったか」を1件の会議から探す 標準モデル
複数の会議を横断して傾向をまとめる 推論モデル
複数の関係者の発言から方針案を作る 推論モデル
利点と懸念を比較して検討資料を作る 推論モデル
提案の理由や前提を確認したい 推論モデル

レシピにモデルを指定する場合も、同じ考え方で選びます。指定する操作はレシピ(定型指示)の作成手順、指示文の側で文体や書式を揃える方法は効果的なレシピの書き方をご覧ください。

処理時間と利用量の考え方

推論モデルは、答えを出す前に段階的な処理を行うため、標準モデルより時間がかかります。数十秒待つことも珍しくありません。急いで確認したい場面では標準モデルを、腰を据えて資料を作る場面では推論モデルを、というように使い分けると待ち時間の不満が出にくくなります。

一般に、扱う会議の件数が多いほど、また求める出力が長いほど、処理に必要な計算量は増えます。対象範囲をホーム画面全体にしたまま長い文書を作らせるより、必要な会議だけを選んでから実行したほうが、処理が早く終わり、出力の焦点も絞られます。対象範囲の絞り方はノートに質問する(チャット)で説明しています。

管理者による制限

Enterpriseプランでは、一部のモデルが既定で無効になっています。無効な間は、モデルの選択欄に表示されていても選べません。利用するには、管理者が 設定 > ワークスペース > データセキュリティ で対象のモデルを有効にします。

管理者がこの設定を分けている理由は、モデルによってデータの取扱いが異なる場合があるためです。

確認

管理者に有効化を依頼する前に、次の点を確認してください。

  • そのモデルでなければできない作業かどうか(標準モデルと推論モデルの使い分けで足りる場合があります)
  • 扱う会議に、取引先の情報や要配慮個人情報が含まれるかどうか
  • 該当するモデルが、提供事業者側でログを保持しない運用の対象かどうか

外部のモデル提供事業者への送信について

Pulseのデータの保存先は、国内のリージョンを基本としています。一方で、AIによる要約や文字起こしの一部の処理については、海外の事業者に処理を委託する場合があります。この場合、会議の内容を含むデータが当該事業者に送信されるため、個人データの越境移転の論点になります。

UNCHAIN株式会社は、送信したデータがモデルの学習に利用されないことを契約上確認できる事業者、データの保持期間が明示されている事業者、および委託先としての監督が可能な体制を備えた事業者に限って選定しています。

法令個人情報保護法 第25条(委託先の監督)

個人データの取扱いの全部または一部を委託する場合に、委託元は委託先に対して必要かつ適切な監督を行わなければならないと定めた規定です。法人向けプランでは、契約企業が委託元、UNCHAIN株式会社が委託先という関係になります。UNCHAIN株式会社が外部のモデル提供事業者を用いる場合は、再委託として同様の監督の対象になります。

法令個人情報保護法 第28条(外国にある第三者への提供の制限)

外国にある第三者に個人データを提供する場合の規定です。委託に伴う提供であっても適用されます。UNCHAIN株式会社は、個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備した事業者に限って提供し、当該事業者による措置の実施状況と提供先の国の制度を定期的に確認します。

一部のモデルでは、提供事業者側でデータを保持しない運用(ゼロデータ保持)の対象外となり、不正利用の監視などの目的で入力と出力のログが一定期間保持されることがあります。該当するモデルを組織で使うかどうかは、管理者が上記の設定で判断できます。

なお、Pulse自身のAIモデルの改善にデータを使うかどうかは、これとは別の設定です。無料プランと個人プランでは既定でオンになっており、[設定]→[環境設定]→[データと共有]からいつでもオフにできます。チームプランとEnterpriseプランでは学習に利用しません。詳しくはAIモデルと学習データ、保存場所や越境移転の全般はセキュリティ・プライバシーに関するFAQで説明しています。

編集注記

ゼロデータ保持の対象外となるモデルの範囲、提供事業者名、ログの保持期間、データが処理される国名は、UNCHAIN株式会社と各事業者との契約内容に合わせて記載してください。個人情報保護法第28条に基づく情報提供の内容はプライバシーポリシーと整合させる必要があります。

よくある質問

Q. どのモデルを選べばよいか分からない

A. 設定を「自動」のままにしてください。対象や質問の内容に応じてモデルが選ばれます。手動で推論モデルに切り替えるのは、段階的な検討が必要な場合や、思考の過程を確認したい場合に限ると分かりやすくなります。

Q. 自動選択しか選べない

A. 無料プランでは自動選択のみを利用できます。手動でモデルを選ぶには、設定 > 請求 から有料プランへの変更が必要です。プランの内容はプランと支払いをご覧ください。

Q. 選択欄にあるモデルが選べない状態になっている

A. Enterpriseプランでは、一部のモデルが既定で無効になっています。管理者に 設定 > ワークスペース > データセキュリティ で有効にするよう依頼してください。無料プランをご利用の場合は、有料プランへの変更が必要です。

Q. 推論モデルの回答が遅い

A. 推論モデルは答えを出す前に段階的な処理を行うため、標準モデルより時間がかかります。短い確認であれば標準モデルに切り替えてください。対象の会議を絞り込むことでも処理時間は短くなります。

Q. 同じ指示なのに、モデルによって文体が変わる

A. モデルによって出力の傾向が異なります。文体や書式を揃えたい場合は、指示文の中で敬体・常体、見出しの並び、1項目あたりの長さを明示してください。書き方は効果的なレシピの書き方で説明しています。

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